盲腸ポート

青梅市立総合病院で行う。手術は外科の正木幸善外科部長。

正木幸善外科部長 高柳和江日本医大助教授と私

交通事故・転落による脊髄損傷、二分脊椎等の疾患で腸管の神経が障害され、高度な便秘・便失禁に困る方の治療として盲腸ポート手術を行っている。この手術は1996年に元アイオワ大学外科教授の木村健先生らが発表された方法です。青梅市立総合病院では2002年12月に木村先生のご指導のもとに盲腸ポート手術を開始し、毎月1、2回の手術を行っています。現在まで手術を受けられた方は北海道から鹿児島まで全国各地から受診されており、良好な成果をあげています。

盲腸ポートの仕組み図
病院のホームページの解説図によると

腹部の盲腸の位置に穴を開けてそこにガストロボタンと言う合成樹脂の浣腸液を入れる口を取り付ける。

手術までの手順

1月25日  午前中に入院・ (個室に入院する。)

血液検査・心電図検査・肺活量検査・胸のレントゲン撮影・腹部レントゲン撮影・を行う。
心電図から 心筋虚血の疑いがあるため、心機能評価目的で心エコー(超音波検査)を行う
結果は疑いもなく手術に対応できることが分かる。

1月26日  
        下剤をかけて強制排便させる。
        手術のための腹と胸の写真を撮影
        シャワーで身体を洗う。
        下腹部の体毛を剃る

1月27日  

        午前5時 血液採血検査  胸と腹のレントゲン撮影 ・6時浣腸で排便 
        午前7時手術のための麻酔準備の注射をする。
        午前7時 手術室へストレッチャーで運ばれる。
        すぐにマスクを掛けて深呼吸2回でほとんど何も分からない。
        全身麻酔で手術開始

午後4時過ぎ麻酔が切れて気が付く、自分のベッドに居た。
手術の際 盲腸が慢性盲腸で癒着していて、その処理に時間がかかったそうだ。
切り口も不通の場合より多く切らなければならなかった。11針の傷口になる。

盲腸ポートの手術の縫い目と
(縫い糸でなくホッチキス止め)
ガストロボタン(右)

手術から3日目の30日(月曜日)午前10時に第一回排便テストを行う。浣腸液を取り付けたボタンから90cc注入すると間も無く排便が始まる。下痢状の便である。
30分くらいのうちに2回も出てきた。その後ベッドに移動しておしめをして失禁を防ぐがその日は2回も失禁した。夜になってもわずかに失禁していた。が次の排便日を二日後の2月1日、2月3日に決める。
2月4日退院。
2月5日からは自宅で排便をすることになるが、現在も順調に来ている。