クランクケースのサンドブラスト加工



 クランクケースのサンドブラスト加工を施しました。ブラストもいろいろな処理の仕方があるらしく塗装や鍍金加工の前処理に施すアルミナの研磨剤を吹きかけるハードブラストがありますがこれは塗装や鍍金をしないとアルミがすぐに白サビを起こしてしまうらしいので、今回はアルミナの研磨剤の処理後にガラスビースを吹きかけて艶と耐腐食性を持たせたソフトブラスト加工でお願いしました。




 加工前のクランクケース。新品なのでまだキレイです。
このようにブラストを掛けたくないところは布ガムテープを2重張りしてマスキングを施します。
今回はクランク室内とギアケース部、シャフト貫通部とブッシュ部をマスキングしました。




 近づいて見ると新品でもこんな感じです。鋳造品なのでバリがバリバリ(笑)です。
それにアルミが固まるときに均一に固まっていないのでまだらな模様になっています。




 そしてこれがブラスト後のクランクケース。激変しました(笑)。
細かいデコボコは消滅。見た目はシルバーの管スプレーを塗った感じです。
 触った感じは・・・鋳物っぽくない。なんかすりガラスを触った感じで「ガラスっぽい触感」
です。ガラスビースをブラストすると素材に当たった瞬間にガラスが溶けて表面をコートす
るらしいのですが、確かにそうかもしれません。この薄いガラスの層がアルミの白サビを防
止するそうです。




 表面のまだら模様と細かいバリは消えましたが大きめのバリまではムリっぽそうです。
上の画像の左下部などに大きめのバリがそのまま残っていますが、こういうのまで消して
やるにはどうもブラストの前処理として軽くバフ掛けなどする必要がありますね。次回の
課題です。

 とは行っても未加工のケースと比べられないほどキレイになりました。満足満足。




 今回の費用はクランクケース左、右とギアケースカバーの3点で5000円でした。

 エンジンの美装手段としましては今回やったブラストのほかにダイヤコート加工やガンコート加工など強固なクリア塗装でコーティングする手法もありますがブラストと比較できないくらい高価になります・・・中古のスクーターが買えるくらい(^^;)。


 今回お願いしたトコロはブラスト加工の大手(らしい)の「日本ブラスト研究所」でした。納期は3日〜。マスキングを施してお願いするのが原則らしいですが追加料金でマスキングもお願いできるそうです。



20030810