表具師が作った表装専用糊

業務用

『柔のり』『梓糊』

ホルマリン無添加

標準ブランド名は『柔のり』ですが、販売ルートの関係で『梓糊』という銘柄でお使いいただいている地域もございます

『柔のり』は東京表具経師内装文化協会の指定商品です

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掛軸表装専用糊『柔のり』のご紹介ページです。

昔から表具に携わる職人にとって、糊は命の次に大切なものとして扱われてきました。
江戸時代初期の表具師、斎藤徳元は「表具師がしやうふののり(生麩の糊)は紙よりも 己が命をつぐ物ぞかし」と述べています。
本来、表具の糊は小麦粉からグルテンを抜いた、純粋なでん粉(正麩或いは生麩)を煮て作ったもので、それぞれの工房の秘伝として門外不出の製造法で伝えられてきました。
現代でも、古書画軸の修復には伝統の糊が使われています。しかし、優秀な表具技術が有っても糊の管理が難しく、品質にブレの無い表具作品を作り続けることは至難の技と言われてきました。
そこで、近年登場したのが化学糊といわれるもので、専門の工場で品質の安定した糊が作られ流通するようになりました。
では、『柔のり』とはどんな糊なのかお話しましょう。


『柔のり』は、ホルマリン無添加です。

 皆様から要望の高かったホルマリン無添加が可能となり、製造・出荷を始めています。
流通系統の関係で、一時的に混在することも考えられますが、性能的に支障を来たすものではありませんので、安心してお使いいただけます。

『柔のり』は、今までの糊では解決されなかった数々の悩みを解消します。

 現代の日本建築は様式が多様化しており、掛軸を掛ける床の間の環境も安定した形状を保持するには非常に難しい状況となっております。
古来の寒糊の優れた特長を維持しつつ、使い易さと高品位な軸装仕立ての必須アイテムとして、安心してお使いいただける裏打ち専用糊です。

『柔のり』には次のような特徴があります。

◎掛軸の製品安定性(掛かり具合の安定性)が優れています。
◎糊の劣化による折れ、糊の原因による変色や染みの発生がありません。
◎紙や絹の持つオリジナルな風合を維持します。
◎仕立て直し(剥がし)の容易性があります。
◎溶けやすく、ママコになりにくいです。
◎粘りが少なく、裏打ちの作業性に優れています。
◎水に良く溶けるため、刷毛や道具類を傷めません。

『柔のり』の基本的な使用法

◎糊の溶き方
 必要量を糊盆に出しましたら、刷毛で必ず良く練ってください。
 練ることにより糊が活性化して、接着力が出ます。
 水加減が解るまでは希釈割合表を参考にして計量し、あんばいを確認します。
 一度に大量の水を入れず、少量ずつ混ぜてください。
 素材により、接着力に差の出ることも考えられます。状況により適宜調節してください。(多少濃くても仕上がりに大きな影響はありません。
 一度溶いた糊は、元の容器に戻さないでください。変質の原因になります。
◎より良い仕上げをするために
 表装裂はあらかじめ縮みを入れ、陰干ししたものをお使いください。
 打ち刷毛は、三層の裏打ち紙(肌裏紙、中裏紙、総裏紙)の繊維をお互いに馴染ませ、仕上がりの安定に効果があります。

『柔のり』の参考希釈割合

作業条件 柔のり原液(グラム) 水(グラム)  総重量(グラム)
絵絹本紙・裂地類 刷毛に湿りを入れる 10 0 10
紙本本紙 10 50 60
中(増し)裏 10 50〜60 60〜70
仮貼り 耳糊の濃さ 10 10〜20 20〜30
総裏 打ち刷毛使用 10 80〜90 90〜100
総裏 打ち刷毛を使わない場合 10 50〜60 60〜70
福島絹 地獄打ち(向う糊) 10 0 10


表具師が作った表装専用糊 第二弾

表装 切継ぎ糊

◎切継ぎ部分の縮みやツレがおきません。
◎強力な接着力がありますが、仕立て直しも可能です。
◎水によく溶けますので、刷毛や糊盆をいためません。

お求めは、全国有名表具材料店または鞄結桴シ屋までお問い合わせください

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