オリジナル短編小説原案書(2004/03/23)

「ほわいとでぃ・・・」

ホワイトデー三日前和人は妹の恵美から頼まれたバレンタインデーの
お返しを買いにやってきました。
「俺、本当に買うのか・・・」
恵美に頼まれたのは下着だったのです。

それはバレンタインデーの一週間後の出来事でした・・・。
「ホワイトデーのお返し何もらおうかなぁ」
恵美が夕食の片付けをしています。
両親は今日は親戚の結婚式に呼ばれて留守でした。
「あまり高いもの買ってぇ〜って言っても兄ちゃん金無いからな」
「そんな高いもの頼まないよ〜お兄ちゃんバイトしてても貧乏さんだもん」
恵美がテーブルの棚を拭きながら言います。
「そういうこと言うと買ってやんないぞ」
「う〜、冗談だよ〜冗談」
恵美は慌てて弁解します。
「じゃあ恵美は何が欲しいんだぁ」
「あのね、ぱんつ(はーと)」
恵美がにこにこしながら言うと和人が目を丸くして聞きました。
「もう一度聞くぞぉ、恵美。ちゃんと聞けよ。
ホワイトデーのお返しに何が欲しいんだ?」
「だからぱ・ん・つ。柄はお兄ちゃんに任せるから」
「何で俺が妹の下着買わなきゃいけないんだよ。
絶対やだからな」
慌てたように和人は言います。
すると恵美はにゃっと不吉な笑みを浮かべながら言いました。
「もし買ってきてくれないんだったらお兄ちゃんの秘密、
真沙美にばらしちゃおうかなぁ」
「秘密ってなんだよ。妹に秘密をもたれる覚えなんてないぞ」
「えぇ〜言っちゃって良いの?
たとえば・・・お兄ちゃんの部屋に胸の無い女の子のえっちな漫画が隠して
あるとか、それから・・・」
「あ〜、もう分かったから」
それを聞くと慌てて恵美にしゃべるのを止めさせ
そして観念したようにたずねました。
「サイズは・・・?」
「う〜んと140センチ」
「そこでなぜ悩むんだ?」
和人は不思議そうに聞きました。
「あはは・・・おにいちゃん気にしない気にしない・・・」
恵美は慌てながらキッチンの方へ去っていきました。

和人は下着売り場を行ったり来たりしています。
そして決意を固めたように下着売り場のに直行し花柄のショーツを
手にしサイズを確認してレジに向かいました。
「プレゼントでしょうか?」
「そうです、そうですこれは妹ので俺にはそんな趣味はありません」
レジの人が尋ねると和人は慌てたように言いました。
するとレジの女の人がにこっとしたので和人は顔を真っ赤にしています。
「ホワイトデーのプレゼントでしたらお包みいたしますが?」
「は、はいお願いします・・・」
上ずった声で返事をした和人は渡された紙袋を手にし足早に去って行きました。
「あっ、真沙美ちゃんにもプレゼント買わないと・・・」
和人はショーケースに飾ってあった花のブローチを見て思いました。
そしてこのブローチも買いました。
「これなら真沙美ちゃんも喜ぶかな?」
紙袋と包み紙を手に和人はお店を後にしました。

そしてホワイトデー当日。
「ほら、恵美、手だしな」
ほいと恵美に紙袋を渡しました。
「ありがとうおにいちゃん。本当に買ってくるとは思ってなかったよ」
恵美はにこにこしながらその紙袋をながめました。
「だって恵美が買ってこいって言ったんだろう」
和人は顔を真っ赤にしながら言いました。
すると恵美はにこっとしながらその紙袋を返しました。
そしてくるっと回って立ち去り際にこう言いました。
「それ真沙美ちゃんにあげて、真沙美ちゃんのサイズだから・・・。
そうしてお兄ちゃん、真沙美ちゃんにきちんと好きだよって言ってあげて。
真沙美ちゃんお兄ちゃんが言ってくれるのずっと待っているんだよ・・・」
恵美は階段を上がっていきます。
「じゃあ恵美にはあと何にも用意してないぞ」
「お兄ちゃんの気持ちだけでじゅうぶんだよ。でもそれ買ってるお兄ちゃんの姿見てみたかったな」
そう階段の上から聞こえるとパタンと恵美の部屋のドアの閉まる音が聞こえてきました。
「趣味悪いぞ。でもありがとな〜」
和人はそう二階の恵美の部屋へ叫んでいました。

和人は自分の気持ちに正直に向き合おうとしないでいました。
真沙美との事もずっと幼なじみだったんだからと自分から告白はしませんでした。
真沙美の気持ちはずっと前から分かっていたのです。
でも一歩が踏み出せなくて・・・ずっと自分の気持ちを押さえていました。
恵美から言われた一言その時和人が何か吹っ切れたように
『今日は絶対告白しよう』和人はそう思ったのです。

和人は真沙美に電話をかけました。
そして夕方四時に近所の公園で会う約束をしました。
「あっ、和人君」
「真沙美、急に呼び出してごめんな」
「うう〜ん、今日はちょうど暇だったし。ご用って何?」
真沙美は不思議そうに和人の顔を見ました。
「ほら今日ホワイトデーだろう?だからプレゼント渡そうと思って・・・」
和人は真沙美に二つの紙袋を差し出しました。
「二つもくれるの?」
真沙美は不思議そうに聞きました。
「あ〜と一個は妹のおせっかい。一個は俺からの気持ち」
和人は照れくさそうに言います。
「恵美ちゃんがどうかしたの?あっまた和人君の困る事いったんでしょ」
「はは・・・まあ今回の頼み事はこれまで生きてきた中でに恥ずかしかったけどな」
和人が笑いながら言います。
「じゃあこっちからあけてみようかな」
真沙美はそう言うと紙袋の方から先に開けはじめました。
すると和人は慌てて制止しました。
「だめだめだめ〜そっちはあと」
「えっ、何でぇ?そう言われると余計に見てみたくなっちゃうんですけど」
真沙美はそう言いながら紙袋を開けて中身を見てびっくりしました。
「したぎ?」
真沙美がそう言うと和人はこくんと頷きました。
「それが恵美のおせっかい。恵美にホワイトデーのプレゼント何が良い?って
聞いたら・・・それが欲しいって言って、仕方なくそれ買ってきたんだけど
恵美は真沙美にぴったりのサイズだから真沙美に渡せって」
それを聞いた真沙美はうつむきながらこう言いました。
「じゃあこれ恵美ちゃんのこと思って買ってきたの?」
「そうじゃない、この下着選んだとき何気なく真沙美の事考えていたんだ。
真沙美にはこれが似合うんじゃないかって・・・変な事言ってごめん・・・」
公園の雲が少しずつ流れていきます。
真沙美は石の段に乗って突然和人に抱きつきました。
ちょうどその段で二人の背の高さはちょうどになりました。
そして真沙美は和人の唇に唇を重ねました。たった数秒のこと・・・
でも二人には長く感じたのでした。
「好きだ真沙美・・・ずっと幼なじみで言えなかったけど今日は言えるんだ」
「あたしも・・・ずっと和人君のこと好きだったんだよ。この日が来るのずっと待ってたんだよ」
真沙美はうれしそうに言いました。
和人と真沙美はもう一度ぎゅうっと抱きしめあいました。

二人は真沙美の家にやってきました。
「真沙美の部屋一人で来たの初めてだな」
「そういえばそうだね、来るときはいつも恵美ちゃんと一緒だったもんね」
にこにこしながら恵美が言います。テーブルの上には紅茶とアイスクリーム。
「真沙美〜まだアイスなんか寒くないか?」
和人があきれた顔で言います。
「寒いときだから温かい紅茶と冷たいアイスクリームがおいしいんじゃない(はーと)
そこんとこ小さい時から分かってないんだからぁ」
真沙美は頬を膨らませました。
「そうだな、小さいときから真沙美とずっと一緒にいたんだもんな。
だから気づいてても言い出せなかったんだな、俺の気持ち・・・」
「そういう和人君だからあたしずっとお昼のお弁当作ったり、毎日一緒に帰ったりして・・・
和人君を振り向かせようとして・・・。でもいつも恵美ちゃんと一緒にいるからもしかしたらって
恵美ちゃんにヤキモチやいたりして」
真沙美が和人の顔を見ながら言うと慌てて言いました。
「おいおい、恵美と俺は兄妹なんだぞ」
「分かってるよ・・・でも毎日和人君と一緒にいる恵美ちゃんがうらやましかった・・・」
そして恵美は和人に抱きつきました。
「でも今日好きだって言ってもらえてすごくうれしかった・・・」
「真沙美・・・」
二人は抱きしめあい唇を重ねました。

始めは唇を重ねるだけの簡単なキス。すると自然に和人の舌が真沙美の口の中に
入っていきました。
「ちゅぱ、くちゅはあむ」
二人は舌を絡ませます。そしてそっと唇を離しました。
和人は真沙美の胸に手を伸ばしました。服の上から小柄な胸を揉みます。
「私の胸小さいから・・・」
真沙美が小さな声で言うと和人がそっとささやきました。
「真沙美は真沙美なんだからそんなこと気にしなくてもいいんだ」
「和人君・・・ありがと」
そして和人は真沙美のワンピースを脱がし始めました。
ボタンをはずすとワンピースが床の上に落ち下着姿になりました。
その時和人は真沙美の姿を見て気づきました。
「その下着・・・」
「そう和人君がプレゼントしてくれた下着・・・さっき紅茶取りに行った時に
着替えてきちゃった。えへへ・・・ぴったりだよ」
そう答えると真沙美はにっこり微笑みました。
その姿を見て和人はもう一度抱きしめます。
「ありがとう、なんか良く似合ってるな」
「お礼言うのは私のほうだよ。本当にありがとね」
その言葉を聞くと和人はブラの上からもう一度真沙美の胸を揉みだしました。
そして和人は下のほうに手を伸ばし下着の上からスリットを撫ぜはじめました。
「いやぁ〜ん、なんか恥ずかしいよ〜」
すると下着が湿り気をおびてきました。
「濡れてきた」
和人がつぶやくと真沙美が慌てて言いました。
「和人君からもらったの汚れちゃうよ〜」
「気にしなくていいよ。俺は真沙美が気持ちよくなって濡れてくれた方がうれしいんだから」
和人がにこって微笑むと真沙美も微笑み返しました。
「全部取るよ」
和人が聞くと真沙美はこくんと頷きました。
はじめにA65のかわいいブラから脱がしはじめます。そしてぱんつをそっと脱がします。
生まれたままの姿になった真沙美はそっとつぶやきました。
「和人君も一緒に気持ちよくなろう・・・ねぇ」
和人は頷きそっと真沙美の中にそそり立つものを入れはじめました。
真沙美の中はよく濡れてはいるものの初めてなのでなかなか入っていきません。
「うっ、痛い・・・」
「真沙美大丈夫?だめならここで止めても・・・」
それを聞いた真沙美が首を横に振りました。
「大丈夫心配しないで・・・それに和人君と一緒に気持ちよくなりたい・・・」
真沙美はもう一度にこっと微笑み返します。和人はそれを確認したようにゆっくりと
挿入を再開しはじめました。
「うっ〜あん」
「最後まで入ったよ」
和人がそう言うと真沙美がうれしそうに言いました。
「私の中で和人君を感じるよ。やっと一緒になれたんだね」
和人は真沙美を抱きしめます。そしてピストン運動をはじめました。
ぐちゅぐちゅと部屋の中に二人が重なり合う音が立ちこめます。
「あんはぁんはぁはぁ」
少しずつ真沙美から甘い吐息が漏れはじめました。
「真沙美・・・俺もう・・・」
「私も・・・私も一緒に〜はああ〜ん」
二人同時に昇天に達しました。
余韻に浸ったあと和人は真沙美の中から取り出しました。
するととろ〜っと真沙美の中から混ざり合った液体が流れ出しました。
「恥ずかしい〜」
真沙美は手で顔を覆いました。和人はその手を取って真沙美に軽くキスをしました。
「かわいいよ真沙美・・・」
二人はもう一度抱きしめあいました。

「あっ、そう言えばもう一つの包みあけてなかったね」
そう言って真沙美は包みを開けはじめました。
包みを開けた真沙美はそのブローチを手にとって言いました。
「かわいい〜桃の花だね」
「うん、それが真沙美に一番似合いそうだったから・・・」
和人が照れた顔で言います。
「付けてもいい?」
真沙美が聞くと和人はこくんと頷きました。
「わぁ〜かわいい〜似合う似合う?」
真沙美は子供みたいにはしゃいでいます。
「これからもず〜っと一緒だよ」
真沙美がそう言うと和人は言いました
「ず〜っと一緒にいような」

「じゃじゃじゃ〜ん。真沙美特製手作りお弁当です」
学校の昼下がり教室でお弁当を広げる真沙美。
その姿を和人は毎日うれしそうに眺めていました。

「和人君は私だけのものだからね(は〜と)」

〜おわり〜
作 2004山中ぶどう


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