オリジナルショートストーリー原案書(2004/12/02)

〜文化祭(紅葉祭)〜

二学期次の行事は紅葉祭♪
紅葉祭って何かって?
あたしたちの学園は文化祭のことを『紅葉祭』って呼んでいるんだよ。

あたしのクラスは喫茶店をやることになったんだ。
メニューは紅茶とジュースとサンドイッチ。
このメニューを決めるには少しクラスのみんなでけんかになちゃったの。
ケーキも出したいって言う女の子がいてねクラスのみんなは時間が足りないから
ためかもしれないって言ったの、でもその子はどうしてもやりたいって
最後までホームルームで言ってたんだ。
でもやっぱりその子の意見はだめで・・・泣いちゃたんだその子。

そのホームルームの終わった後あたしと苺ちゃんと亜沙ちゃんで
その子の席へ行ったの、それで「残念だったね」って言ったの。
そうしたらその子は涙を拭きながら笑顔で言ったんだ。
「中学最後の文化祭のとき私たちのクラス喫茶店やることになったんだ。
そのときケーキを作ることになったの。私ケーキを焼くのが好きだから
すごく楽しみにしてたの、でも私風邪ひいて熱出しちゃって文化祭には
出られなかったんだ。だから高等部に入ったら喫茶店でケーキを焼くのが
夢だったの。残念だけど仕方ないよね」って。
あたしその子の気持ちすごくわかった。その子の悲しい気持ち・・・。
だからこう言ったんだ。
「じゃああたしたちと四人でケーキ焼かない?
あたしはクッキーぐらいしか焼けないけどお菓子作りは好きなんだ」
苺ちゃんも亜沙ちゃんもこくんってうなずいて。
「ほんとに一緒にケーキ焼いてくれるの?」
その子は聞いたんだ。すると亜沙ちゃんが言ったの。
「当たり前でしょ一度約束したんだから♪」

その時からその女の子・・・夏紀ちゃんとお友達になったんだ。

そして文化祭当日。
あたしたちのクラスの喫茶店にはたくさんのお客さんが来てくれて大忙し。
一時を過ぎた頃にはサンドイッチが全部売りきれたんだよ。
苺ちゃんも亜沙ちゃんも夏紀ちゃんもみんなぐったり。
それでも夏紀ちゃんはうれしそうだったな。
またみんなで絶対ぜ〜ったいケーキ焼こうね。

これから最後にうちの学園名物フォークダンス♪
あの人と一緒に踊れるかな(はーと)
きっと踊れるよね。

作 2004山中ぶどう