上田市の中心市街地の北西部、千曲川の堤防沿いの工業地帯に建ち並ぶ住宅地。敷地の分筆により旗竿形状の奥まった敷地である。 NPO法人長野県地域支援センター「信州木造り工房」の第一作品(モデルプラン)として、県産材を如何に満足いくかたちで提案できるかその利用価値とシステムの構築への模索と挑戦です。 具体的Iには、スケルトン(構造体)露わしにすることにより県産材の杉のもつ「やわらかさと温かさ」を醸し出し、ハーフビルド(DIY)によりコストバランスを図る試みを実践している。 外観はシンプルモダンにモノトーンとし、玄関を入ると一転、土間には杉の木ブロックが敷き詰められ、吹抜に小屋裏まで続く二層階段がその空間を演出している。室内は仕上げがほとんどされておらず針葉樹の構造用合板が剥き出しになっている。 但し、外張り断熱と断熱サッシにより住環境は完全なまでに満たされている。 そこはまさに「木造打ち放しの空間」。木々が柔らかく包み込んでくれる森にいるかのように。