長野市郊外の東部、千曲川沿いに位置する市街化調整区域内の既存集落。計画建物は農業用倉庫である。ご主人の定年退職後に今ある農地を少し増やして、農業を行いたい。そんな希望から農家取得の手続きを行い、1年がかりでようやく計画に至った。 1Fは工作機械を収納し、2Fは大空間として将来のライフサイクルに対応できるように希望された。2Fに柱のない大空間を木造で確保する為に合掌梁(四間=7280mm)とし、更に軒の出す為に出桁という架構を組んでいる。2Fは内装を施さずに構造体を剥き出しのままにしてある。外壁には金属サイディング2種類を縦横に張り分け、倉庫でありながらもその存在感は木と金属の組み合わせにより柔らかさとシャープさの表装を呈している。