カナダの二日目


102日カナダでの始めての朝だ。昨夜はトイレタイムの時間にも何とか出来て安心した。

午前6時目が覚める。朝の小便をしながら明るくなるのを待つ。すぐに東の窓が明らんできた。また西側の窓からはブラインドのすきまから道路を隔てて建っている二階家の家にも朝の明かりが当り始める。

いかにもアメリカらしい造りの家の窓際には草花が鉢植えされて綺麗な赤や黄色の花が咲いている。

午前8時ようやく太陽が顔を出し、東側の窓から光が射し込んできた。また待っていたように道路の向うにある家の壁にも朝の柔らかな太陽が当り始めだんだんと強くなっているのがわかる。

二階の窓のカーテンが揺れて人が起きてきたことがわかる。

犬を連れて散歩に出掛ける人の姿が見え、どこの国でも朝の散歩に犬を連れているのだ。

この気色は昔アメリカ映画の世界に出てきた気色を思い出していた。

奥さんが起きてきて早くも食事の用意をしているようだ。

私も起きることにする。一階のトイレで洗面を済ませる。狭いトイレの中での車椅子は回転が出来ない、しかたなく後ろ向きに出てくる。

ドン宅で準備側に窓の広い洋間にはすでに加藤どんちゃんが起きて朝のコーヒーを飲んでいた。今日のスケジュールを聞く。ドンちゃんと京子今日は1日kelownaの町に買物や散歩に行く。

午前中はキャラバンに使う車を手入れしたり、私が乗れるかを試したりして過ごす。

午前10時頃に昨日行方が判らなくなっていたトイレの荷物が着いた。若い運転手が車に積んで持ってきた。今朝の一番の飛行機で着いてすぐにここに運んできたそうだ。

携帯トイレの組み立て荷物の責任をしっかり行う航空会社の態度が気に入った。

早速正典と結花が組み立ててくれた。

この携帯トイレは長野で私が手すりを付けたりして改良して作ったもので使いやすくなっている。手すりの右と左の高さや長さを切ったり水道管のつなぎでつないだりして苦労して便座に移動しやすく作ったものだ。無事着いてこれで一安心だが、トイレ持参の旅行をする生活が始まったとは自分ながら驚く。障害者がいろいろと苦労している事が理解できるような気がする。

まだ旅行が出来るだけ幸だ。これも家族や周りの人の理解と協力が無いと出来ない事だ。

遅れて着いた荷物を開いて中からみやげ物を出す。土産には信州人が昔から冬に好んできた「半纏」を奥さんと彼にペアーでプレゼンとした。土産の半纏を着る

早速着てみて似合うと喜んでくれた。

 

午後からは町に出掛ける。始めて家から出てカナダの街に行くのだ。加藤さんの家からは町までは

10分もかからない所だが、町との間には「Okanagan Lake」が横たわり静かに水を満々と湛えている。

 

そこを西から東にわたるのが浮橋で作られた長い橋を渡らなくてはならない。

ケローナとオカナガンこの景色がまた素晴らしい。

湖の左奥には

KELOWNAのダウンタウンがありその水辺には今開発が行われ大きなホテルやマンションが建設されている。見事な眺めである。

橋を渡り終わると道路の両側は大きな木に囲まれ公園がある。

公園の木々を眺めながら進むとホテルやガソリンスタンド、ショッピングセンターなどが見えてくる。私たちはここの一番大きな「COSCO」に入ることにする。大きな駐車場にはカナダのあちこちから買物に来た車が並んでいる。

入口には何人ものガードマンが居て入場者の安全とガイドをしている。我々外国人はパスポートを見せないと入れないそうだ。早速パスポートを提示して中に入れてもらう。

中に入ってみて驚いてしまう。その大きさと何でも生活に必要なものは揃っている。食べ物から着るもの、建築材料から車やトラクターなど農業用品、薬からお菓子まで無い物はない。電気製品もテレビもパソコンもすべてが揃っている。

トイレットペーパーなども一箱出打っている。一箱は日本で買えば何年も使えるだろう。その単位が違う。ダース単位やボックス単位出売っている物ばかりだ。日本のようにちり紙一箱100円と言ったものではない。一箱は一箱でも大きな段ボールで一箱だ。

オーチャードの土産やここで私は田舎もらしく端から見て歩いた。客寄せにテスト食品や品物がサービスされているところで、焼き肉、チーズ、菓子、などを試食 してみたがどれもまずまずの味である。

せっかく来たのだからとカナダのシャツを買ってきた。厚手の織りの生地で良いものであった。京子たちはカナダ名物のメープルシロップをたくさん買い込んでいた。土産にするからと一箱も買ってきた。

次にショッピングセンターに寄る。ここも中は広くて数え切れないほどの専門店やみやげ物などを売る店が並び大きな町の感じだ。どこからどこまで続いているやら広くて驚くばかりだ。ここでは私はトイレを見学してきた。

 オーチャードのトイレの便座
トイレは必ず身体障害者用のトイレも併設されていて、綺麗に掃除がいきとどいている。

またその設備も大したものだ。広さは日本で言う2坪位はある。中にはベットまで用意されていているトイレもあり、何時気分が悪くなったりしても対応できる様になっている。手摺なども色々な角度で使えるようになっていてどんな障害者にも使えそうだ。早速写真に撮る。オーチャード講習便所案内土産品店の中では京子たちが記念のはがきやアクセサリーなどを買い求めていた。明日からのキャラバンの荷物も買い込んで帰ることにする。

ショッピングセンターの中には警備員が無線と掃除の箒を持って歩いている。警備の最中も落ちているごみ拾い自然に行っている。私の所にも来て「日本人か」と聞いて「そうだ」と答えると「観光とショッピングを楽しんでください」と言ってくれた。

夜になって、ドンちゃんの愛犬(プモリ)の子守をするアルバイトのお嬢さんも来て、夕食を一緒にする。

夕食会明日からのキャラバンの無事を願って乾杯をした。彼女はKELOWNAにゴルフの修行で来ているのだそうだ。

将来のプロを目指していると日焼けした顔をほころばせていた。タマちゃん

庭のホットバスに入れてもらい星空を眺める。目の前にはOkanaganLakeの湖がありその向うにはKELOWNAの夜の明りが綺麗にまたたいている。車のライトや町の灯であかるく感じる。

目を上に向ければ、青黒く済んだ北国の空に今夜も大きな光を発して北斗七星が見える。

頭の真上に無数星の光の中に一際光輝いている。こんなに綺麗な夜の星空を見たのは始めてだ。ヒマラヤで見た星空よりもまた一段と奇麗な感じがした。

雲一つない北の空の美しさに見とれてホットバスに長く入り汗が久しぶりに出てきた。アイスクリームを食べて、明日のために速く寝ることにする。明日の出発までにトイレを済まさなければいけない。それが心配であったがその心配は夜中に来た。

12時過ぎに急に腹が痛みだし失禁してしまった。無線で京子を呼ぶが全く聞こえないらしく来てくれない。2時間ほどして再び叫んでようやく正典が気付き連絡が取れて京子が来てくれた。

私はべっとの横に携帯トイレをおいてしばらく頑張て朝までには何とかできた。これでキャラバンの2日目までは何とかトイレタイムを心配しなくて済みそうだ。

ペンションDonKato

<ペンション.DON KATO>

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