報告書:デイトナ2ポットキャリパーキット
               の・・・同等品(笑)。



事の発端


 ご存知ヤマハブレンボ+190mmローターの組み合わせでブレーキオタクになった私は(^^;)、デイトナから出ている2ポットキャリパーKITとの違いを確かめたかったのです。実は以前からデイトナの2ポットキャリパーKITに使われているキャリパーは某250ccのバイクの純正キャリパーと同一の物であることを知っていたので、ヤマハブレンボとのタッチや効きの違いを確かめようとサポートとブレーキホースのみデイトナのやつを使って装着しました。




ブツについて


 まずはじめにお断りしておきますが、今回は先ほどお話した通りデイトナのキットを使わずにキャリパーは某バイクの純正キャリパーを使います。デザインこそ違う物ですが構造やピストン径が同一なのでキットと全く同一と考えていただいて結構です。
 ここで「何のバイクの純正キャリパーか?」と思う方がいっぱいいらっしゃると思いますが(笑)、私もある方から情報を戴いた人に入りますのでそのままズバリを教えることはできません(^^;)。ヒントと致しまして・・・私のサイトと相リンクさせていただいているHPの中の一つのサイトにこの流用情報が載っていますのでチャレンジしようと思っている方はがんばってさがしてみてくださいね。




 これが某250ccのバイクの純正キャリパー。このままデイトナのサポート
を使って組んでもいいのですが、それでは芸がないので今回はデイトナの
サポートとボルトは半井鍍金さんにお願いしてクロームめっき加工、キャリ
パーは光研電化さんにお願いしてブルーアルマイトにしていただきました。
 キャリパー以外に必要なモノはデイトナから出ている補修用のDio用サ
ポートと90cmのグッドリッチ製ブレーキホースでした。ここらへんはデイトナ
のカタログを見ていただけたら分かりますので細かいことは割愛します。




 これが加工後。美しいです・・・めっきされたサポートにはデジカメ撮った
ときの手が写り込むほど(笑)。キャリパーは見た目NISSINワークス削り
出しキャリパーの様です。「NISSIN」のロゴ部はシルバーで残してもらいま
した。ちなみにキャリパーアルマイト費7000円、めっき費用は4000円で
した。



    
 裏返したところ。ブレーキパッドは今回、クルマの世界では超メジャー
ブランドの「プロジェクトμ」のバイク用パッドを使用しました。ただしバイク
用のパッドは正確にはプロμが製造したのをNプロジェクトが売っているもの
で純粋なプロμパッドではなさそうです。バックプレートも残念ながらクルマ
のパッドのように「プロμ色」ではないのが・・・。
 このキャリパーを使用する最大のメリットはパッドの選択幅がものすごく
広くなるところじゃないでしょうか?ライブ純正もヤマハブレンボも基本的に
は「スクーター用パッド」になるのでデイトナやキタコ等のスクーターパーツ
ブランドからのチョイスしかないのですが、このキャリパーは250ccのバイク
用なので現在分かっているだけで11社からパッドが出ています。それだけ
パッドの選択ができる喜びがあります(^^;)。




 これがライブへの装着完成図。ローター径は残念ながらヤマハブレンボキャリ
パー
装着の時のように190mmローター使用ではなく純正の160mmローター
なのが残念ですが、キャリパー自体のインパクトがあるので(^^;)、見た目は負
けず劣らずという感じです。ただし・・・キャリパー自体がヤマハブレンボに比べ
大きいのでバネ下重量は残念ながら増となります。




実験及び実験感想


 まず・・・このキャリパー、ヤマハブレンボにくらべエアが抜きづらく難儀しました(関係ないですけど・・・)。エア抜きをしっかりして、ブレーキパッドの当たりつけと軽い焼きなましをして現在も装着しております。
 効きは純正の比ではもちろんなく、どちらかといえば握りに対して中間からの効きが急に強烈にきます。これはキャリパー自体よりもパッドの性格かな?ブレーキタッチは残念ながらノーマルの延長線という感じ。タッチ自体はヤマハブレンボの方が断然上です。製動力は同等か若干上ですがコントロール性というか・・・握りに対する反応もヤマハブレンボの方が上かなぁ、という感じです。パッド面の面積としてはヤマンボ〜純正〜NISSIN2ポッドという順番で大きくなるのですが・・・効きとタッチは別物ということですね(^^;)。
 このキャリパー、個人的な思考なのですが正直160mmのローターではキャリパーとパッドのポテンシャルをフルに生かすには厳しいかな・・・と。今回はキャリパー同士の違い (言い方難しいんですがヤマハブレンボは対向2ピストンでパッドは双方から押し出す方式。NISSINは方押し2ピストンでパッドは一枚のパッドを押してもう一枚は引き込むタイプ) というのもあるでしょうがむしろローターの違いの方が大きいかもしれません。

個人的結論:条件が同一ではないので一概に比較できる形ではないですが、現時点では製動力自体は同等か若干上ですが残念ながらヤマハブレンボの方がタッチとフィーリングでは一枚上でしょうか。でもNISSINキャリパーはノーマルのステンレスに対してヤマハブレンボに使ったヤツはキタコの190mmハイステンレス&セミフローティングですし・・・。このキャリパーKITのバージョンアップ版として190mmローター用のNISSINサポートをデイトナさん作ってくれないですかね(^^;)。

 あと走行後のキャリパー自体の発熱がかなりです(はじめブレーキ引きずっているかと思ったくらい)。フルードの管理は結構ちゃんちゃんとしないとフルードの劣化が早いかもしれません。



20021207