規制後ライブDioの駆動系



 規制後のライブDio(除くZX)は駆動系のクラッチ周りに新方式のトルクカムが採用されています(最近のホンダ車は殆どこの方式)。以前のトルクカムがトルクカム自体に刻んだ溝に沿って開閉する方式に対し新式トルクカムは自身の山とクラッチプレートとの山のすり合わせによって開閉します。
 これを含めてライブDioとライブDioZXとの違いを検証していきましょう。




 バラし方はZXと一緒です、当たり前ですね(笑)。




 一番はプーリーボスの長さ、ベルトの幅が違います。
ボスはZX36ミリに対し33ミり。ベルト幅はZX約17.5ミリに対し15.5ミリ
です。プーリーはZXのに対して小ぶりで面角度が立っています。ランプは角
度がZXより中心側から角度が立ち上がります。規制後素ライブのWRは8.5g
が六個。
 キモは次の写真に・・・




 どうやってボス長を短く抑えているかというと、クランク軸の太い出っ張り部が
長いためです(赤点線部内)。ZXはこれがほとんどありません。つまりオイルシ
ールギリギリまでランププレートが挿入できます。
 ボス長が短いということはプーリーの移動量がZXに対し少ないのでベルト幅を
短くして(太くすると出足か最高速のどっちかが犠牲になる)、それにあわせてプ
ーリーや駆動系を見直してある・・・ってことでしょうね。ZXはプーリーの移動幅が
長く取れるのでベルトが太くできる、とも言えます。




さて・・・今度はメインのクラッチ周りを実証していきましょう。




 これが摘出したクラッチのコンポーネントとクラッチアウターです。
写真忘れましたがドライブシャフトも今までとは違い、シャフトが若干短く
なっています。
 新クラッチ周りにチャレンジしたい方は・・・クラッチコンポーネントのみだけ
揃えてもダメでしょう。アウターとドライブシャフトも合わせて交換しないとクラ
ッチ周りが出っ張ってしまいクランクケースカバーがはまりません。



それでは新クラッチコンポーネントをバラしていきます。