ライブDio排ガス規制後エンジンを入手



 素のライブDio,排ガス規制以後モデルのエンジンを某オ−クションにて入手致しました。この入手動機は二つあります。

 一つ目は本当のスペアエンジンとしてです。何せ去年のクランクベアリング吹っ飛び事件ですっかり耐久性に自身がもてなくなりました(笑)。また吹っ飛んだ時のエンジン長期入院に備えて、いつでも乗せかえるエンジンを組んで保存しておきたいというのが一つです。幸い手元に規制前のZXシリンダ−やキャブがあるのでこれと組み合わせて素ライブDioとZXの寄せ合わせ仕様エンジン(爆)が出来上がるでしょう。

 二つ目、こちらが本当の目的なんですが、クラッチ〜ドリブン周りの移植をチャレンジしてみたいんです。このエンジン以降からはドリブン&トルクカムの動作方式がまるっきり違います。それはそれでいいんですが、素材がどうやらアルミ製らしいという情報を入手いたしまして、これが移植したときにレスポンスUPに働くか逆にガタガタなセッティングになるかは人柱になるしかなさそうなので(笑)、チャレンジしてみようと思い入手に動きました。




 こちらが入手したエンジン。エンジンだけでなく、キャブ、マフラ−、補記類は
もちろん、燃料ポンプや各種ワイヤ−やホ−ス類、そしてホイ−ルまでソックリ
です。このままハ−ネス、ワイヤ−、ホ−ス類をはめ変えたらポン付けの状態で
頂きました。
 EG番号はAF34E−220771、パ−ツリストから参照すると2001モデルのライブ
Dio−Sがどうやら元ですね。フロント周りの事故車からの摘出らしく、実走行距離は
なんと90km!ナラシ中じゃないですか(^^;)?




 マフラ−チェック。現物みて知りましたが、今まではマフラ−エンド部に普通に出口
がありましたが(緑丸部)、今のはそこからまた中間部まで戻ってからマフラ−出口
があり(赤丸部)、そこからまた細いパイプでエンド部に導かれています(赤線部)。
 これは、排ガス規制以後モデルのマフラ−内部の末端部に触媒が内臓されている
関係上、マフラ-入り口〜末端部の触媒〜上の出口という風なつくりになっているか
らです。
 ZXも同様の作りです。(MSさんより情報頂きました)

 なお、内部のマフラ−のつくりは、ホンダのサイトに内部構造図が載っています。
無断直リンはマナ−違反ですのでしませんが、
 ホンダTop(www.honda.co.jp)から「広報発表」〜1998年のバックナンバ−に飛ん
でもらって、「企業ニュ−ス」の項目の「1/12」のところにあります。




 リードバルブ、規制後の三期EGは金属製です。これは・・・コストダウン?
樹脂のようにしなりがないので耐久性、逆に低くなるんじゃないか・・・とおもうのですが。




 一つの大きな変更点がキャブ周りと言われています。確かに、なんか変なモノが付いて
います。まず、キャブのスロ−ジェットのエアスクリュ−上部(赤丸部)にニップルが追加して
あり、そこから黒い内径4mmぐらいの黒いゴムホ−スがクリ−ナ−BOXへ向かっていま
す(赤線部)。そしてその末端部には謎のセンサ−らしきモノが(赤大丸部)。
 この仕組みと関係あるのか分かりませんが、今までドライバで調整できたスロ−ジェットの
スクリュ−が調整不可になっています。

これが排ガス規制対応のための排ガス浄化システムの一つです。
動作原理なんですけど、
 センサ−の名前はAFコントロ−ルセンサ−。中はバルブになっていて、銅のセンサ−で吸気
温度を見ています。吸気温度15度以下までは閉まっていて、15度から徐々にバルブが開い
ていって25度で全開します。
 これは何が通るかというと、空気が通ります。キャブの吸気口とは別にセンサ−〜ホ−ス〜キ
ャブへ、と通常の吸い込みとは別にエアを吸い込むようになっています。

 なぜか?という話は・・・一から説明すると「なぜエンジンをかけると空気が汚れるか」という
基本からの話になるので割愛しますが、「排気ガスをキレイにするための仕掛け」というモノ
程度でいいでしょう(笑)。スロ−ジェットのスクリュ−が簡単に調整できなくしてあるのもその
せいです。

 よく排ガス規制以後モデルで吸気系いじるときはここのセンサ−をとって、ホ−スからエア吸わ
ないように蓋をしてしまう、という話がありますが、確かにこれ蓋しないでほったらかしにすると
構造上、燃焼ガス薄くなって焼きつく可能性ありますのでご注意を(それ以前にアイドリング自
体安定しないと思いますが(ただ外気温度によって安定する温度が多分あると思います)・・・。
と、いうかもともと排ガス規制以後モデルはキャブのセッティング自体、排ガス規制以前のZX
に比べて薄めなのであまり激しくない(笑)マフラ−や純正交換型のエアクリだけの交換ぐらい
でもキャブのセッティングを見直した方がいいとおもいます。 




 話には聞いていましたが、ジェットニ−ドルが固定式になっちゃっています。
ニ−ドルに段が5つあってEリングの取り付け位置で調節できた今までのキャブ
と違い、ニ−ドルははただの棒です(笑)。右の白い樹脂はジェットニ−ドルの押さえ
です。今までは金属性のバネ状のものでしたが・・・。




 他構成パ−ツ。スロ−ジェット、メインジェットは規制前2期のキャブと同様かな(素ライ
ブDioとZXは番手が違うのはもちろん知っていますよね)。他も一緒ですね。

 しかし、ジェットニ−ドルの調整(スロットル中間域の調整)、スロ−ジェットの混合比調
整(アイドル〜出足の混合比調整)もダメとなると今までのキャブと違い、自分で調整でき
る幅がすごい狭いですね。


 スペア用としてはこのキャブは使いません。二期型のキャブに換装してスペアエンジン
にするつもりです。