報告書:純正加工プ−リ−(会社員さん製)



事の発端

 スペアエンジンをとして活躍する規制後ライブDio−SのAF34Eエンジン、もちろん「非ZX」のエンジンですので、駆動系がZXとはベルトやボスなど違いがあります。ふと疑問に思ったのは「ベルト幅やボス長が違うのになぜ社外の各社はZXと共用なのか?」ということでした。ベルト幅が違うというコトは当然プ−リ−の角度も違って当然なはずです。プ−リ−でリミッタ−をかけているのかとも思いましたが(多分コレもあると思います)、電気式のリミッタ−が付いている規制前の素ライブDioも規制後のプ−リ−と一緒です。
 ここで興味が沸いたのがリンクさせていただいているTake−Cさんが使っている純正加工プ−リ−でした。当サイトでも貴重なアドバイスを頂いている会社員さんの手で加工とのこと。ライブZXと共用じゃない純正「ライブDio用」の加工プ−リ−として早速お願いしました。



ブツについて




これが会社員さんオリジナルの加工プ−リ−です。
重量は165g!ノ−マル減65g、今まで使ったプ−リ−の中で一番軽量。
でもこの軽量化はそれが目的ではないですね。




 加工その一、外壁側を潔く(笑)、切り落としてあります。これはお分かりで
すよね、WRが外周側に移動できるようにです。ここまで落としてWRがプ−
リ−から飛び出ないか逆に心配になりましたが、会社員さん曰く「実験を重ね
て飛び出ないギリギリの切りおとし」だそうです。




 加工その二、今度は内壁側を削り落としてあります。今度は先程と逆にWRが
無変速状態の時により内側に行く様に・・・つまりスタ−ト時にドライブ側でベルト
が内周側にで落ちきる様にするためかな?




 加工その三、これはご自分でやっている方いるのでは?面側の先端をフライスで
落としてあります。これは出足と最高速両方に効きます。プ−リ−の移動量を大きく
するためですね。}


 いろんな方のお話がネットの中にありますが、どちらかといえば「最高速より加速重視のプ−リ−」という感想が多いですね。さてさて・・・



実験開始

 まず、スペアEGの規制後ライブDioのEGですが、これは規制後シリンダ&ハイコンプパッキンセット、規制前のZXキャブとマフラ−、CDI仕様です。この状態にデイトナプ−リ−でMax約65〜75kmでした(なぜか最高速がバラつきます。新式クラッチのせい?)。
 特別取り付けに関しては何もナシです。当たり前ですよね・・・純正プ−リ−なんですから(笑)。規制後ライブDioの純正WRは7.5x6の45gです。大体これで変速終期が7000〜7200ぐらいですのでWR調整のいらない一発セットでした(笑)。が、上の伸びを重視にしたくて7.5と8.0の3個で46.5gにしたら一気に400回転ほど変速域が落ち込みました(^^;)。素ライブの特性かもしれませんがライブZXのプ−リ−のセッティングよりWR重量の上下で変化がシビアにでます。
 私の基準であるデイトナよりも「重くすると上重視、軽くすると出足重視」というフィ-リングがはっきりでてきます。専用のランププレ−トがないからなのか分かりませんが、上重視にすると出足は反比例して悪くなりますし、軽くすると同じく出足に反比例して最高速が伸びない。デイトナみたいに適度に両方をバランスしてセッティングするって感じではないですね。もっとも、その分重視した方はデイトナよりフィ−リングがだいぶいいです。最高速重視にしても最高速はデイトナと同レベル(厳密には約2km落ちぐらい)。プ−リ−径が小さいので最高速はイマイチなはずだと思っていましたが・・・本当にプ−リ−の外周ギリギリまでベルトが通るんでしょうね。

結果:常用最高速73km(約7400rpm)EGはまだ上に回るハズですが・・・細ベルトのせい?



実験感想

 いや〜・・・これは思ったより社外プ−リ−と遜色がないです。このプ−リ−を製作するにあたってベリアルから出ている純正加工プ−リ−を研究されただけのことはあります。「出足重視」って聞いていましたが正直、専用のランププレ−トのあるデイトナの方がスロットルをひねった瞬間の「ホントの一歩」はあります。が、そこから最高速に到達するまで時間がこちらの加工プ−リ−の方が短いですね。上重視のセットにするとこの時間が伸びる分、50キロ後半からの伸びがいい。長野ではむしろ50キロ後半からの伸びがないと車の流れについていける場所じゃないのでコチラにセットしました。また一回スロットルをパ−シャルにしてまた最加速っていうときにもデイトナよりレスポンスは高いです。
 デイトナみたいに加速と伸びの両方をうまく両立させているプ−リ−とはちがい、どちらかに絞ってセッティングを行う、って感じのプ−リ−っていう感じですかね。

個人的結論:非ZX乗りの会社員さんだけありますね。非ZXのライブDioの方にはお勧めです。また、社外ハイプリに交換して痛んでいない純正プ−リ−が家に転がっている方(笑)、純正加工はバカにならんですよ。スペアEG用にしておくのはもったいないです。



チャレンジしたい方は・・・・Take−Cさんのサイト見てくださいね。ちなみに加工代は2500円です。他にもプ−リ−やクラッチの工具を開発して安価でお譲りしています。


20020331