報告書:カメレオンファクトリ−製軽量クラッチアウタ−



コトの発端


 実験室でお遊びでアウタ−の軽量をやってみたが、やはりあの後、いろんな方からやはり回転
バランスの精度が問題だ・・・と指摘されました。アウターを一個ダメにしたので(笑)買いなおしに
なしましたが純正品を買いなおすのだったらカメファクのはどうだろう、と勉強がてら購入してみまし
た。
 お値段はびっくり8500円!純正が確か3000円ぐらいだったので考えましたが・・・・
乗りかかった船です、「何事も勉強」の精神のもと(笑)購入してみました。



ブツについて



 これが製品、内製パ−ツじゃなく、純正パ−ツの加工品です。
外側の鉄輪の部分にボ−ル盤で一箇所削ってあります(左下の方)が、
これは純正パーツでもこの加工が入っているアウターと入っていないアウ
ターがあります。多分純正状態でも修正が必要になったアウターはちゃんと
修正しているようですね。
軽量化ですが、ずばりクラッチシュ−との当り面を旋盤で肉抜きしてあります。



 分かりますか?側面を旋盤で2mmほど削って肉薄にしてあるんですよ。
あとは特別穴あけとはしていません。軽量化の方法はこれだけなんです。
重量ですが、ノ−マルが475gに対して430gです。



実験開始


 1年半ほど純正状態で使用していましたが、フィーリングでは回転の上がりが純正より良くな
るような感じですが相対してトルクが減ったという感じです。クラッチの繋がり方はアウター内周
の直径が大きくなった分、クラッチインは100〜200rpmほど上でつながるようになりますが、
その反面繋がり方がアバウトになります。あまり純正状態では変化がない感じだったです。
 ですがチャンバー(今回はベリアルステルス)装着状態ですと回転の上がり方ががかなり変
わってきます。純正アウター+ステルス仕様より加速時のエンジンの回り方が良い感じです。カ
メファクのカタログでははっきりと「高回転仕様車向きです」と記載してあるのがよく分かる(笑)。
ただ、エンジンの回りは良くなりますがちょっとした上り坂など軸トルクが減るんでしょうね、坂道
などでは回転の落ちも純正アウターより敏感に反応します。
 チャンバー装着により強化クラッチを入れているおかげで現状では5500rpmくらいのクラッチ
イン。ちなみに純正アウタ−に戻してみると200回転ほど落ちるのでやはり内周直径の変化でク
ラッチインはこのくらいの変化が起きるというコトでしょう。



実験結果


 カメファクの指示どおり、「チャンバー装着車などの高回転エンジン用」という通りでした(笑)。
純正状態では良いか悪いかがよくわかりませんでしたが、今ではノーマル状態でコレつけても意味
がないことをチャンバー装着してから悟りました。
 50cc+オーバ10000回転するチャンバーを装着した車体には恐ろしく回りが良くなるエンジンに
なるかもしれません。でもボアアップ車など基本的にトルク型になるでしょうからこのアウターはあまり
向かないでしょう。肉薄になったので心配だったアウターの耐久性も今のところ大丈夫な感じですが、
肉厚が薄くなった分接触面が虹色に変色しています。放熱性は落ちたのでしょうね。

 個人的結論:町乗りではメリットがあまりないパーツでしょうか。SS1/32参戦の方やレースに参
戦している方などの「平地オンリー、高回転EG仕様車」向きですね。街乗りでは冷却性を重視する
ほうがいいでしょう。カメファクからフィン付クラッチアウターが出ているのでこちらの方がオススメかも
しれません。


20030503