フロントフォークの脱着&オーバーホール
つづき(FフォークOH実施編)




 さて、これからはFフォーク自体の分解&OHです。今回は97ZX以降の
油圧式フォーク、「金HDサス」がベースですが、95〜96ZXの「銀HDサス」
もボトムケースのデザインの違い以外は同じ構造です。
 ※非ZXのライブDio「通称:素ライブ」は油圧式フォークではありませんの
であしからず。




 まず初めに、フォークをさかさまにして底部にある6ミリの六角ボルトを緩めます。
あくまでも緩めるだけです。ボルトを抜いてしまうとひっくりかえしたとたんにフォー
クオイルがどばぁ〜っときます。これをやっておかないとインナーチューブが抜けま
せんし、内部のスプリングを抜いたあとで緩めることはちょっと困難を極めます。




 先程の作業で確実に工具を使わなくても回るくらいに底部の六角ボルトが緩めら
れることを確認してから内部の分解に入ります。
 まずは上面についている樹脂製のチューブキャップを先の尖がったものでとります。




 とるとこんな感じです。中央に金属でできたキャップ(スプリングシートです)が鎮座
していますが、これをドライバで押してみてください。そうするとインナーチューブの内
周にCリングがあり、これで内部のパーツのストッパの役目をしています。これを外す
のですが、これが一番大変な作業です。




 片方の手でドライバでスプリングシートを押しながらもう片方の手でマイナスドライバ
もしくは先の尖ったピックツールでCリングを外します。
 はっきりいってフォークの中スプリングを腕の力で縮めながらCリングを取るというの
力勝負のやり方です(^^;)。チャレンジしてみて無理そうでしたら迷わずこのCリ
ングの取り外しだけがお店に頼むのがいいでしょう。お店ではおそらく万力でフォークを
固定したあとプレスか何かを使って取ってくれると思います。事実サービスマニュアルで
は「プレスで押し込みながらCリングを外す」が分解方法です。




 Cリングが外れたらあとはスプリングシート、スプリングが取り出せます。そして
ひっくり返すとフォークオイルがドバドバと・・・でます。




 あとは・・・先程緩めておいた底部の六角ボルトを緩めてやればインナーチューブが
ごそっと抜けます。インナーチューブの中の部品(シートパイプ&リバウンドスプリング)
も取れますのでこれで完全分解です。

 分解が終わりましたら、組み上げる前にFフォークの部品を全て一回脱脂&洗浄しま
しょう。内部パーツに付着した劣化したオイルを除去するには・・・まぁ、パーツクリーナー
ケチらずにを使って脱脂&洗浄しましょう。新しく入れるフォークオイルの油量の誤差を無
くすためでもあります。

脱脂&洗浄が終了しましたらよく乾燥させて組み付けです。